令和8年4月
新年度が始まりました。新たな友だちや先生との出会いに、親子共々期待と不安の入りまじる今日この頃ではないでしょうか。よし頑張るぞ!の意気込みも大切ですが、あわてず焦らずぼちぼちやってほしいと思います。
日本は世界有数の火山大国です。その為温泉も多く、身近にも温泉好きの人はいるでしょう。さらに人間だけではなく、冬になると温泉に入る猿もいます(長野県の地獄谷野猿公苑)。このお猿さんを目当てに、今では世界中から観光客が押し寄せています。温泉好きの猿はさすがに珍しいですが、一匹の背中をもう一匹がせっせと毛づくろいする、こんな光景はサルの群れでよく見られます。以前は体の塩分を、取って食べているなどとも言われていました。が、実は絆を作る為のコミュニケーションという事が分かってきました。コミュニケーションと聞けば、まず会話(言語)を思い浮かべるかもしれません。両者は全く別物のように見えますが、絆作りという点では同じものなのです。サルから人類へ進化する過程でコミュニケーションの方法が、毛づくろいから言語へと変わっていったのです。
元々毛づくろいは少数グループ内の行動で、1対1を基本としていました。それが多数の大きな集団へ変わるにつれ、毛づくろいに問題が生じてきたのです。それは時間のかかる事でした。多数には対応できないのです。このままでは共同体の絆が失われてしまいます。そこで解決策として、短時間で大勢に関われる言語が生まれてきたようなのです。
又少数グループは、血縁関係で成立していました。血縁は強力な絆だったのです。ところがそれが大きな集団となれば、当然血縁関係のない者も増えてきます。そこで血縁に代わる新たな社会的絆として、友だち関係が生み出されました。友だちと言ってもおそらく当初は、同じ群れの顔なじみ程度のものだったでしょう。それが数百万年に渡る進化を経て、今では大きく六つの条件が友情の生まれる指標となりました。言語・出身地・経歴・趣味興味・世界観・ユーモア感覚です。この内の二つ以上を共有すると、一定以上の親近感を持つ友情が生まれ、それ以上を共有するとより強い関係の友情が生まれると言われます。
さて多くの場合友だちと言っても、その時その場で終わる関係が多いかと思います。しかし時には、生涯の友と出会うこともあります。いずれにしても新たな友だちとの出会いを通して、今まで知らなかった、思いもやよらなかった考え方や生き方を知り、その後の人生に大きな影響を及ぼす場合もあるのです。それは出会ってみなければ分かりません。
これから子どもたちは、いろいろな人と出会います。嬉しい出会いがあれば、そうでない時もあります。人類は一人で生きるのではなく、仲間と支え合いながら生きるという進化を遂げました。それなら恐れずに、新たな出会いに挑戦してみてください。そのためには、思い切って自分から声をかけてみることです。きっと新たな絆が見つかると思います。
早川友教
