『 最近エッー!と驚いた話 』 

 2026年8月

 連日の猛暑、ヨーロッパやアメリカでは記録的な暑さが続きます。日本も全国的に、空気も沸騰するかの毎日です。奥さんとは、冷房(エアコンが、猛暑の原因の一つにも挙げられていますが)はもったいながらずに使おうと話しています。真っ赤になった暑さ予報を見るたびに、クーラーがあって良かったと思う今日この頃です。いかがお過ごしでしょうか。 

 最近エッー!と驚いた話です。母は大正生まれの102歳、いまだ健在です。101までは一人でバスに乗り、デパートにも行っていました。しかしさすがにここ一年は大変なことも増え、介護・看護・デイサービスの皆さんに、生活を支えてもらっていました(関係者の皆様には感謝の言葉しかありません、ありがとうございます)。今年に入ると認知の衰えが目立ち、今は施設のお世話になっています。人間は赤ちゃんから始まり、赤ちゃんに還ると言われますが、その通りだと感じます。母親を介護する機会が増えて以降、知っているようで知らない親の人生や想いを改めて感じました。中でも今年になって初めて知った母親の野菜嫌いには、驚きを越え開いた口がふさがりませんでした。幼少期には好き嫌いせず食べなさい、と躾けられた私からすれば正に青天の霹靂です。母は幼稚園の先生もしていたので、園児にも何でも食べましょうと言っていたはずです。私は言われた通り育ち、それは今でも感謝しています。しかしそれにしても母親が野菜嫌いだったなんて・・・。施設に入るまでは、奥さんがいろいろ考え食事も用意していました。健康面から野菜も手を変え品を変え、調理してくれていたのです。が、野菜は残していました。野菜嫌いの人には朗報でしょう。野菜を食べなくても、百歳生きられるのですから。しかしこんなびっくり仰天は、案外アルアルなのかもしれません。皆さんは自分の親について、どれだけ知っていますか。 

 先月、デイサービスの百歳の集いに母が招待されました。80かけ出し90若手100になって一人前、というような集まりです。時代をかいま見ました。先日も父(20年前に亡くなっています)の写真を見せると「これだれ?」と母が聞きます。現役の母を知る人は不憫に感じるかもしれません。しかし嘆く事はないと思うのです。今や人生100年と言われますが、高齢になれば体力も認知も衰えるのが自然です。その結果、生と死が渾然一体となり、何事にも執着しない境地へ至るように感じます。それが穏やかな終焉へ繋がるのではないでしょうか。母親を見ていてそう感じます。息子(と言っても古希を越えていますが)の私にしても、手に余る事は日々増えています。近頃では、支払いや注文にはスマホが欠かせません。外食の注文時も、スマホの画面は小さいし老眼で見にくい、結局方法が分からず店員さんを呼ぶはめになります。口頭の注文が懐かしいのは、私だけではないでしょう。スマホネイティブが高齢期になる頃は、スマホも存在しない時代になっているかもしれません。後2~30年もすれば老後の生活は、より高度なAIやロボットが担っているはずです。その時私たちは何を想うのでしょうか。 

 最後になりましたが、このたびの熊本地震犠牲者の皆様には、心よりご冥福をお祈りいたします。 合掌                       早川友教 

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