『大塚国際美術館に行って来ました』

前夜どしゃ降りだった翌朝、園庭に特大の水たまりができました。年長の子どもたちは広告用紙で船を折り、そこへ浮かべて遊び出しました。しかし途中から船はどこへやら、裸足でじゃぶじゃぶキャーキャーの水遊びと化したのです。子どもたちは大喜びでした。これからの梅雨の季節、雨で遊べたらと考える今日この頃です。

 少々前の話です。連休中に四国の鳴門市にある大塚国際美術館に行って来ました。以前から行ってみたかったのですが、コロナでおあずけが続いていたのです。しかし3年ぶりの全面規制解除をうけ、思い切って奥さんと行くことにしました。大阪から他府県を訪れるのは、本当に久し振りです。車で明石大橋を渡り淡路島を縦断、四国に行くとなれば、それなりの時間はかかるだろうと早朝に出発しました。ところが渋滞もなく、途中サービスエリアに寄らなければ、2時間かかりませんでした。早いっ!

大塚製薬の創業者が建てたこの美術館は、世界中の傑作名作絵画等を陶板に焼き付け、それを展示しています。言うまでもなく作品は本物ではありません。しかし忠実にコピーされている上に実物大です。その迫力には圧倒されました。特に入り口正面に控えるラファエロ作、システィーナ大聖堂の天井壁画は圧巻でした。イタリアで本物をご覧になった方もいるかもしれませんが、おそらくここに来れば、その時の気分を味わえるに違いありません。その後も、世界一有名なダビンチのモナ・リザや、社会科の教科書には必ず載っているピカソのゲルニカなど、作者は分からなくても、どこかで見たあの作品この作品と次々に出会います。あたかも3Dの分厚い美術書を見ているようで、途中からは少々食傷気味でした。

ほとんどの実物は見たことがないので、偉そうなことは言えませんが、その出来栄えは素晴らしく、全ての作品を堪能しました。本物を全て見ようとすれば、おそらく一生かかっても無理でしょう。そういう意味では、この美術館は本当に「どこでもドア」のような存在です。ただとにかく広いので歩き疲れました。途中で出会った家族は、子ども(5歳と2歳くらいのきょうだい)があきてぐずり出し、お母さんに「ケーキを食べさせてあげるから」となだめられていました。なので小さな子ども連れには、ここはお勧めしません。

このきょうだいにとってこの日は、退屈な1日だったに違いありません。親も、遊園地に連れて行く感覚ではなかったはずです。おそらく情操教育に良いかな、くらいの気持ちだったのでしょう。しかし改めて考えれば、こんな親子のすれ違いは、子育ての中ではよくある事です。例えば習い事です。親は良かれと思い習い亊をさせるのでしょうが、子どもには有難迷惑な場合も多いのです。実は親の安心や自己満足を得るための習い事は、案外多いかもしれません。又本当に子どもはやりたいのか、それとも親が喜ぶからやるのか、その見極めも大切だと思います。以上そんなこんなの連休の一日でしたが、又訪れてみたいです。

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